こんにちは。アクシス代表の末永です。社長ブログです。
実はここ1週間インフルエンザでダウンしておりました・・。
改めて健康第一、体は資本だなと痛感する機会になりました。
もう若くはありませんが、より強い心身を創るため精進いたします。
さて、今日はかなりエモいタイトルの内容になります。
去年から自分自身がだんだんと現場実務から離れる事ができてきている中で、またそうする事で末永自身が経営に専念しなければと強く考える事で、経営の役割とはなんぞやとより強く考えるようになってきております。
これはあくまで末永個人の仮説や考えにはなりますが、現時点で考えている経営の役割についてこちらでお話してみたいと思います。
経営の役割とは?
経営の役割とはなんぞや・・。
実際にパッと思いつく事は以下でしょうか。
- 業績数値をあげる事
- 経営目標設定
- 採用
- 評価制度づくり
- 新規事業立ち上げ
ですが、今回私が考えている経営の役割はこれらとはまた別途で、主には以下の4点ではないかと考えております。
- ミッション・ビジョンの具体化と浸透
- それを実現するためのビジネスモデルや事業展開の設計
- そこに関わる社員個々人の夢の共有
- 個々人の夢とミッション・ビジョン、事業展開の重なり合う部分の明示と意味付け
仕事で青春していたい
なぜこのような事を末永が考えているのかについて最初にお伝えしておきますと、タイトルに記載させていただいた通り、「仕事で青春していたいから」です。
会社員時代から10年以上、起業してから6年〜7年、社会人として仕事を初めてから過ぎようとしていますが、正直、売上数値だけの量的な成長を続けていても虚しいし、つまらないなと思っているのです。
「・・で、それがなんの意味があるの?」と冷めてしまうのが正直な気持ちです。
もちろん経営者として、数値やお金は非常に重要な指標や資源であるという認識は強く持ってはいます。
社員の昇給や賞与の原資にもなります。
ですが、単なる量的な成長を目的にして、規模の拡大とともに大手・中堅の競合企業と同質化・凡庸なサービスや商品、事業を世の中に2つ目、3つ目と増やしていく事には全く意義は感じないのです。
そもそもマーケットが縮小している日本においては、既存企業から単純に顧客をリプレイスしているだけであって、市場や顧客に新たな付加価値を提供しているというよりは営業力によるパイの奪い合い・強奪でしかないと思ってしまいます。
そのような量的な成長によって結果として私の資産が増えたとしても、個人としてそこまで欲しいものや使いたい事なんてありませんし、資産や高い報酬を得ている人や事が特別格好良いとも思いません。
では、自分にとっての仕事で青春するとは何なのでしょうか?
それは、一言で表現するなら質的な成長を追求し続けるという事です。
では、ここで言う質的な成長とは何でしょうか。
僕自身は以下のように定義しています。
- 志を共にする仲間を集め、彼ら彼女らの仕事人生の充実と成長に寄与し、その仲間の数が増えていく事
- ピュアに顧客に向き合い、顧客へ提供する付加価値の最大化と、その顧客の数を最大化していく事
この2つを追求していく事が、僕にとって仕事で青春する事であり、人生においての一番の喜びなのです。
上記2点を追求する上での手段として重要となってくるのが、前述した下記の4点だと考えています。
- ミッション・ビジョンの具体化と浸透
- それを実現するためのビジネスモデルや事業展開の設計
- そこに関わる社員個々人の夢の共有
- 個々人の夢とミッション・ビジョン、事業展開の重なり合う部分の明示と意味付け
前置きが長くなってしまいましたが、ここから本題に入っていきますね。
ミッション・ビジョンの具体化と浸透
顧客にとっての質の定義
では、なぜ経営の役割としてミッション・ビジョンを具体化して浸透しなければいけないのでしょうか。
ミッションやビジョンの設計は、顧客と顧客に提供したい付加価値を定義する事だからです。
ミッションは、「誰のために、どんな価値を提供したいのか」、
そしてビジョンは、「それを追求していく過程や結果としてどんな世界観を実現・具現化していきたいのか」だと思っています。
自社の価値提供の対象となる顧客や市場の定義と、その顧客に対する自社にとっての質的な成長を定義する事=ミッション・ビジョンの定義であると思っています。
そして、それは社長である末永個人だけが信じ込んでいても全く意味がなく、一緒に仕事をし実際に顧客に直接関与する仲間である社員全員が信じ込んでいかないとその付加価値の提供を徹底する事、実現する事はできません。
社員にとってのミッション・ビジョンの意義
正直、以前はミッション・ビジョンを全社員が信じ込む必要なんてないのでは?一定レベルの共感性くらいあれば良く、個々人のキャリアビジョンや成長の踏み台として会社を利用してくれればそれで良いのでは?と考えていました。
ですが、その考え方は変わりました。
なぜかと言いますと、単純に、社員にとってもミッション・ビジョンが存在しないよりもした方が良いだろうと思えたからです。
どうせ同じ仕事をして同じ時間を過ごすのであれば、その時間そのものを少しでも意味・意義のあるものにできた方が良いと誰であっても思うと思うのです。
自分の仕事や労働時間が、誰のどんな役に立っているのかを把握できている方がやりがいを感じますよね。
また、会社の方向性が明確な方が、精神衛生上も良いですし、右へ進むべきか左に進むべきかイチイチ迷ったりストレスを感じる事がありません。
なので、会社というハコ、そして、それをハンドリングする経営の役割として、ミッション・ビジョンを明確化する事は義務と言っても良いかもしれません。
それを実現するためのビジネスモデルや事業展開の設計
せっかくミッション・ビジョンを明確にしても、ビジネスモデルや事業展開が一致してなければ、絵に描いた餅であり、社員や顧客も矛盾を感じると思います。
「なんだ茶番じゃん」と思うのではないでしょうか。
僕も転職エージェントという仕事柄、「これからどんどん新規事業をやっていくし、社員にもそういうチャンスを提供していくつもりだよ!」と採用時に意気込む社長をこれまでたくさんお会いしてきたのですが、「具体的にどんな新規事業や展開の軸や切り口をお考えなのですか?」と質問すると、多くの経営者は意外にも漠然としており、あまり具体的に考えれていないケースが多かったです。
この件について、僕は転職支援に関わっているので、転職支援の現場にあえて例えさせてもらいますと、転職者も面接で「異業界からデジタルマーケティングにチャレンジしたい!」と意気込みアピールするのに、「では未経験でデジタルマーケティング職種に採用・配属されたとして、入社後に具体的にどんな風に成長していったり、キャリアステップを踏んでいきたいのか?中長期で達成したい具体的なゴールイメージは何か?」と突っ込まれると、「・・・。何も考えてません・・」となって、面接でお見送りされるのはアルアルなのですが、それと同じだと思うのです。
会社や社長が掲げているミッション・ビジョンが本当に実現したい世界観であるならば、少なくともそれに紐づくビジネスモデルの選定や事業展開を具体化している事はある程度セットになっているべきではないでしょうか。
そうでなければ、実際はミッション・ビジョンは単なる絵に描いた餅であり、本気ではないのだと思われても仕方はないでしょうし、説得力はありませんよね。
そうは言っても、意外と壮大なミッション・ビジョンがある割に、肝心の事業展開やビジネスモデルが合致しておらず、結局は「合理的に何でもやる!(=なんだかんだで量的な成長志向)全部やるのが戦略です!」という会社が多いと思います。
これまではマクロ経済環境そのものが伸び続ける前提であったため、それでもワクワクできた時代だったかもしれませんが、これからの時代の会社や経営は物理的に量的な成長や拡大のみでは、社員も意味・意義を感じにくいのではないでしょうか。
ですので、経営の役割として、ミッション・ビジョンに紐づくビジネスモデルの選定や事業展開を具体的に設計しておく事が求められるのだと思います。
そこに関わる社員個々人の夢の共有
一方で、会社のミッション・ビジョンが明確になり、それに紐付いた具体的なビジネスモデルや事業展開が具体化しても、それを実際に具現化していく当事者である社員一人ひとりが自分ゴトとしてリアリティがなければ意味がありません。
いきなり自分ゴトとしてリアリティを持てないのは当たり前だと思います。
なぜならば、個々人のミッション・ビジョンや価値観をまず明確にするのが先だからです。
まずは、個々人の欲求や夢が具体化する事。
それをお互いに共有し合い、相互理解を深める機会を提供する事が重要であると思います。
例えばですが、アクシスという会社を一旦置いておいて、末永の個人の夢や欲望とは何でしょうか?
思いつきで以下にズラズラ書いてみました。
末永個人としては、少なくとも以下のような事が実現できているとワクワクするし、思わずニヤニヤしてしまうくらい嬉しく幸せな気持ちになれちゃいます。(やばい中二病ですね・・)
- 年齢が上がっていっても、正々堂々と、初志貫徹してブレない自分でい続けられる事
- 年齢が上がっていっても、常に新しいチャレンジを継続できている事
- 社会の不合理や理不尽に立ち向かい、ひっくり返す反骨心(ツワモノや既得権益者を弱者が下剋上できるチャンスを創出したい)
- 自分のためという短絡的&合理主義で小さくまとまらずに、世のため、人のために貢献する姿勢を継続できる事
- みんながチヤホヤしがちなトレンドなどミーハーなものに流されずに、地味でみんなが誰も気がついていないのに、後々、大きな結果で世の中に背中で語れる事(天の邪鬼な性格・志向)
- 企業よりも、個人がより幸せになれる事。それが「今日のランチ何にしよう?」くらいのラフでエンタメ寄りな悩みではなく、その個人の人生そのものに大きな影響を与える選択に関与・寄与できる事
- 特別意識高くもなく天才でもない普通の人の成長に自分が関与できた実感が得られる事。その成長を共にする人=仲間がどんどん増えていく事
個々人の夢とミッション・ビジョン、事業展開の重なり合う部分の明示と意味付け
前述したように、個々人の夢や欲望が明確になり、相互に理解し合った上で、次に、それらを会社のミッション・ビジョン・事業展開を重ね合わせた時に、どこが接合点になるのかを把握します。
いわゆる意味づけです。
会社と自分個人との接合点・重複箇所の把握が必要になると思います。
個人の欲求とアクシスという会社のミッション・ビジョン・事業展開を重ね合わせ、紐づけするという事です。
それらを社員一人ひとりが実施する事で、ようやく会社のミッション・ビジョンというものと、自分の欲望が重なり合い、自分ゴトとして、自分にとって意味のある仕事や時間に転換するのだと思います。
このような支援・サポートを行う事自体が経営の役割ではないでしょうか。
とは言え、弊社もまだその役割を全うできていないと考えているので、これから頑張っていきたいと思います。