「自分ゴト」で危機を乗り越える

アクシスについて

青山学院大学卒業後、リクルートキャリア(旧リクルートエージェント)に新卒入社。数百を超える企業の中途採用を支援。2012年にアクシス株式会社設立、代表取締役に就任。転職エージェントとして転職・キャリア支援をおこないながら、インターネットビジネスの事業開発や大学・ハローワークでの キャリアについての講演活動、ヤフーニュースや東洋経済オンラインで情報発信中。

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こんにちは。アクシス代表の末永です。社長ブログです。

早いもので、アクシス株式会社は、7月末で8期を終え、8月から9期目がスタート。既に1Qも半ばに差し掛かりました。

  • 通期のテーマは、「未来を創る」
  • 1Qのスローガンは、「変化を仕掛ける」

としました。

これをお飾りとせず、一人ひとりが、自ら変化を仕掛けて、未来を創る1年にしたいと思います。

不況を乗り越えられる個人とチームとは

最近コロナによる影響で、倒産・業績不振、リストラ・失業、自殺者増加など不安になるような報告やニュースも、身近に聞こえてくるようになりました。

2月時点で想定はしていて、社内でも強くアラートをかけてきましたが、会社や社員の仕事や生活にとっては、コロナウイルスよりも、それによる大不況の方がリスクや影響力は大きいと考えてきましたが、いよいよそれが顕在化してきた印象があります。

僕自身、非常に強い危機感を持っています。

危機感がないと変われない

冒頭に「変化を仕掛ける」というQのスローガンを掲げているとお伝えしましたが、人はなんだかんだ必要性がないと変われない生き物と感じます。

必要性を生む大きな原動力は危機感です。

色々な意見はあると思いますが、僕自身は、社内で危機感を伝える事は経営者の大事な仕事の1つだと考えています。

経営者というよりも、0から会社を立ち上げた創業者という意味合いが大きいかもしれません。

つまり、実績も信用も、資本もない個人事業だったり社長1人〜数人の小企業というのは、普通な事をやっていたり、大手企業と同じ事をやっているとしたら、お客さんから選んでもらう合理性は本来ないのです。

お客さんの視点からしたら、怪しいし、実績がないので効果の見立ても立てにくい、社長に属人化して病気などで仕事ができなくなった場合に代わりにリスクヘッジできる社員が少ない等、リスクが大きく、明らかに一定規模の会社に発注・依頼をした方が安全パイです。

すべての会社という存在の始まりは、そこからスタートしており、今現在だってそれに毛が生えたくらいのもので、何者でもない弱小な会社に変わりありません。

その0の状態から一歩一歩実績を積み上げてきたし、どうすれば普通は選んでもらえない自分という存在を、少しでも選んでいただけるように異常な程の価値を作り出せるのか?提供できるのか?を考え、行動してきたわけです。

そうした今日まで潰れずに継続してこれているコア・理由を知っているからこそ、勘違いや油断をして、普通の価値、普通の仕事に成り下がってしまえば、たちまちお客さんにとっての存在意義を失ってしまうのです。

だから経営者・創業者の責任として、強く危機感を伝え続けなければいけません。

スレッショルドを超え、圧倒的な顧客価値を提供する

普通にやっていたり、大手と同じレベルでは全く駄目で、顧客に対して圧倒的な価値提供を提供する必要があります。

業界や顧客、競合の常識の範囲を大きく越えて、顧客に対して価値提供できなければ、好況期であればまだしも、不況期は生き残る事さえ難しいと思います。

そこで、以前、組織化を初めて間もない2018年頃に社内で強く発信していた

  • 顧客価値への原点回帰
  • スレッショルドを超える

の2つについて、改めて、社内でしつこく強く伝え続けています。

詳しくは以下のブログに書いていますので宜しければご覧ください。

・「スレッショルドを超える意志」 | アクシス社長ブログ 

ちなみに、Slackの自分のハンドルネームも、「末永 スレッショルド 雄大」に変更しましたw

人が成長する機会とは?

スレッショルドを超える事もそうですが、人の成長という観点で考えてみても、成長におけるキードライバーの1つとして、「責任感」を持って仕事に取り組む事は大きいと感じます。

仕事に対する責任感のない人は、「自分ゴト」ではなくどこか「他人ゴト」なんです。

なのでミッション・目標達成、成果責任に対しての執着がなく、できる範囲でのマイペースな仕事になってしまいます。

もしくは手段を目的化してしまいがちで、手段に囚われてしまい、手段を履行する事だけで満足してしまいます。

手段をきちんと履行した上で、目標達成ができなければ、それは仕方ない事というスタンスにさえなってしまう怖さがあります。

その手段が、自身の目的や目標を達成するために、十分であるとは限らないのです。

リクルートで学んだ「自分ゴト」のチカラ

この「自分ゴト」が奇跡を生み出すパワーを実感した僕自身の原体験として、少し長い昔話になってしまうのですが、

僕は、リクルートを退職する事が決まった最後のQは、絶対に目標達成した上で会社を辞めると自分に誓っていました。

しかし、Qのスタート時点で既に未達成が濃厚な顧客資産状況で、正直達成は絶望的でした。

何度EXCELをいじってシミュレーションしてみても、電卓を叩いても、達成できる手段や計画に落とし込めず、すぐに緊急で上司とのMTGを依頼しました。

そこで、「申し訳ありません。どれくらい死ぬ気で考えてみても、今の自分には達成が全く見えません。」と入社以来初めて白旗を上げました。

そして、「この最後のQも絶対に達成した上で、会社を退職したいので、今日以降あなたの指示通り、寸分の差もなく、血を吐く覚悟で何でもやるので、どうすれば達成できるのかすべて指示を出していただきたい」と頭を下げました。

上司である京都支社長は、「気持ちはわかった。」と受け止めてくださった上で、詳細に現在の数値や顧客資産状況をヒアリングしてくれましたが、その状況を把握した上でも、「俺もお前のシミュレーションと同じやわ。ぶっちゃけ厳しいな・・苦笑」と言われました。

「それでもやれるだけの事はやってみよう!」と言ってくださり、一緒に具体的なアクションプランを練り上げて、毎日、日間で行動や実績数値の進捗を追いかけていきました。

そこからはとにかく必死で考え、行動し、それでも不安で考え、行動しの連続でした。必死過ぎてあまり当時の記憶がありません(汗)

退職日であるQの月末の2営業日前の夜に、一緒に業務を進捗していた同僚の方から会社携帯に「おめでとう!」と成約報告のメールが届き、無事目標達成ができ、京都の自宅で一人大泣きしました。

当初は絶望的と思われた状況から、最後の10日間程で一気に達成にまで持っていく事ができたのです。

不可能と思えた状況でも、ここまで本気で考え、やり抜けば、奇跡は起こせるのだと、10年経過した今でも強く成功体験として記憶に残っていますし、今の自分の考え方のベースにもなっています。

この話から何が言いたかったかというと、目標に対して責任感を持ち、「自分ゴト」であれば、その達成のためには、手段など全く問わないのです。

自分の小さなプライドなど捨て、恥を忍んで、上司に頭を下げて、「どうか達成のために指示をしてください」と言う事だって、なんだってするのです。

会社や仕事においても、学びたいと言う人、成長を目的化している人は、成長できる会社に入るだったり、英会話やMBA、資格取得など手段を目的化してしまいがちですよね。

これは、仕事に対して責任を背負っておらず、どこか「他人ゴト」で、学ばせてもらうといった風に、受け身でお客さん意識になってしまっている事が要因だと感じます。

「自分ゴト」になれば創造力を発揮できる

「自分ゴト」は、自主性、主体性と言い換えても良いかもしれませんが、人は自主的、主体的になると自然と創造力・クリエイティビティが高まると思います。

8月に、気学・最大吉方位の方位取りで、一人埼玉県の奥地の長瀞に行ってきました。

僕は、経営者の仕事の一環として、半年〜1年に一度方位取りに行っています。(社員には怪しいと苦笑されるだけですが、割と本気でそう思っていますw)

方位取りは、特に現地で何かやる事があるわけではないので、普通に現地のファミレスで一人でパソコンで仕事をしていたのですが、移動の電車で「イメージとマネージ リーダーシップとゲームメイクの戦略的指針 (集英社文庫)」という書籍を読みました。

ラグビー日本代表監督なども歴任された故・平尾 誠二氏と、作家の松岡正剛氏の対談を書籍化した内容で非常に含蓄深い本です。

そこで松岡氏が、「自己と場の関係を編集する」という表現を使っており、「なるほど、まさに」ととても腹落ちしました。

昔から、自分が定期的に行っているのは、まさにこれだと気付いたのです。

僕は、起業当時から、毎年誕生日の5月1日と、年末年始は一人旅を行うようにしてきました。

また、1~3ヶ月に一度、一人で都内のシティホテルに泊まり、本を読んだり、ボーッと考え事をする時間を意図的に作っていました。

これは、自己認識を高める事が大きな目的と考えています。

昔から僕は性格なのか、漫然としたまま、イマ・ココに在る事に、大きな違和感があるのです。

なにか大海原を漂流しているようで、とても気持ちが悪いのです。

あえて日常の場から離れて、自らを客観視する事で、自己と場を切り離して捉える事ができる。

そして、自己と場との関係を見つめ、自分にとっての場に対する意味や意義を見つめ直す。

「何のために」「誰のために」「何をゴールとしているのか」「なぜこの手段なのか」「他の選択肢では駄目なのか」「今のままで良いのか」

これらの問いを、ずっと見つめ続けるのです。

自分にとっての意義が言語化される事、腹落ちする事で、また再度、自分の熱が高まってきて、改めて、場に対して、自主的に取り組む事ができ、結果として創造性を存分に発揮できる。

自分と場を見つめ直す機会は、そんな効果があるのです。

「自分ゴト」は自己認識する事

「自分ゴト」化するには、前述した通り、「責任意識を持つ事」もそうなのですが、このように定期的に自己認識をクリアにする事も大切だと感じます。

先程の書籍「イメージとマネージ」で平尾氏は、神戸製鋼のキャプテンになった際に、あえてチームの練習時間を週3日に減らしたそうです。

選手達に、自分にとってのラグビーとは何かを考えてもらいたかったそうです。

そして、それにより、メンバーの主体性・自主性を引き出し、結果としてチームメンバーの創造性が高まったそうです。

これは、アクシスのインターン生の制度においても、ある意味同じ事が言えると思っています。

アクシスのインターン生は、休憩時間を含んで月60時間、実働ベースで月48時間をミニマムの稼働時間をコミットしてもらいます。

それ以上はあくまで本人の意志に任せており、強制をしないと決めています。

前提として、僕はインターンというのは、学生にとって、やらなくても良い事だと考えています。

学業はもちろん、サークルや遊び、旅行など他にやるべき事はたくさんあると思いますし、インターンをやっているから偉い、すごいとかは思いません。

逆に言えば、学生にとって、インターンとは、本人にとっての独自のやる目的・意義が必要な活動と言えます。

ここを意識し続けてもらいたいのです。

本人にとってインターンが何となくだとしたら、インターンをやっている事は貴重な学生生活の時間を無駄にしてしまうわけですから、早々に辞めてもらって思いっきり他の学生生活を楽しんでもらいたいのです。

それが悪い事とは全く思いません。

そういう意味で、インターンにおいて、月48時間の稼働というのもちょうど良いと感じています。

学生にとて、インターンに来ていない日や時間がある事で、インターンと自分を切り離して、見つめ直してもらう事ができる。

自分にとって、アクシスのインターンはどんな意味や意義があるのか?何を目的としているのか?

ここを捉え直す機会、時間がある事で、結果として、自分ゴト化し、創造力を発揮でき、成長をするのだと思います。

自己認識は時間や手間ひまがかかりますが、オススメですので、是非試してみてはいかがでしょうか。

そして、みんなでこの危機をチカラ強く乗り越えて、また、昔のように仕事を通じて嬉し泣きができたらななんて思っています。

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