有事を越えて。

アクシスについて

青山学院大学卒業後、リクルートキャリア(旧リクルートエージェント)に新卒入社。数百を超える企業の中途採用を支援。2012年にアクシス株式会社設立、代表取締役に就任。転職エージェントとして転職・キャリア支援をおこないながら、インターネットビジネスの事業開発や大学・ハローワークでの キャリアについての講演活動、ヤフーニュースや東洋経済オンラインで情報発信中。

末永 雄大をフォローする

こんにちは。アクシス代表の末永です。社長ブログです。

1月以降、更新がだいぶ滞ってしまいました。

昨年に引き続き、書籍2冊の執筆・編集、マネージャー合宿、新卒採用受け入れ・研修、コロナによるフルリモート導入と慌ただしく日々が過ぎてしまい、気がつけば4月も終わります。

ここ数ヶ月、1年くらいは、平日夜や土日は娘の育児もありつつ、書籍執筆などもあり、基本的に休息時間やプライベート時間はほぼないのがデフォルトでしたが、副産物としてはコロナで世の中が外出制限になってもこれまでの生活とライフスタイルが変わらず、あまり苦痛を感じていない事でしょうか(汗)

コロナショックについて

コロナウイルスで亡くなられた方、医療従事者の方に対しては非常に大変な状況であり、日々ニュースやSNSのタイムラインで見聞きする中で胸を痛めています。

そして飲食やイベント関係の事業を経営されている方々に対しても、市場選定のみを理由に理不尽とも思えるような経済ダメージを受けられ、毎日眠ることもままならないであろう状態とご察しいたします。

ふとした瞬間にもしも自分がその立場であったら当事者であったらと何度も考えては正直憂鬱な気持ちです。

これは経営者として全く他人事ではなく、こうした状況でも大きなダメージがなく、フルリモートではありつつも普通にお仕事をさせていただけている自分たちがいかに恵まれているかを強く実感しています。

そしてこれまでの会社経営を振り返りながら、日々忙殺していると勘違いしてしまいがちな「当たり前」は当たり前じゃないんだと、改めてたくさんの方々に対して大きく感謝をしております。

約8年間、こうしてお仕事を継続させていただけている事、本当にありがとうございます。

2020年1〜4月の出来事

コロナとそれに付随したこれからの不況と色々と激動の時代となりますが、まずは自分たちの足元を把握するところからだと考えています。

この1~4月の出来事を少し振り返りつつ、良かった点、課題点を見つめて、これからの未来を見据えていきたいと思います。

マネージャー会⇒コアメンバー会の改名と初の合宿開催

去年の10月から友人にお手伝いいただき、マネージャー育成について、準備・着手してきました。

その一環として、僕含む7名のマネージャー会でKPTを行い、マネージャー同士のコミュニケーション強化をかねて3月に静岡県三島市のペンションを貸し切り、初のマネージャー合宿を実施しました。

広くて設備が整っており、とても良い環境でしたが、2日間ぶっ通しでみんなで議論しました。

マネージャー会発足の経緯

ここでマネージャー会を発足した経緯について整理させていただきます。

まず、発端としては末永が2018年6月に立てた3カ年経営計画があります。

この3カ年経営計画を社内総会で発表させてもらいました。

3カ年経営計画のテーマとして「世の中に認められ、期待される実力のある会社・組織になる」を掲げました。

大きなミッションやビジョンを掲げていても、それを実現できそうな実力ある組織でなければ、すべて絵に描いた餅でしかないと思ったからです。

その基準として、(外部環境は一旦置いておいて)マザーズ上場できる内的要因を満たす事。つまり、事業・組織ともにそれに値する実力を身につける事としました。

粗利・営業利益などの定量数値目標と、定性テーマ5つ、合計6項目の重点テーマを発表しました。

※誤解なきようお伝えしますが、あくまで上場を目標と置いているわけでは一切ありません。上場自体は目的にはなり得ないと考えています。新興市場に上場できるだけの実力を持ち、外部要因は別として、内部要因ベースで自分たちが選択できる側になるだけの水準を満たすという意図です。

3カ年経営計画の実行上の課題

2018年6月以降、社内に対して経営計画を発表し、各事業についても各マネージャーに対してPL・事業計画立案と責任を権限移譲し、全社で3カ年計画に向かって走り出したつもりでした。

しかし、気がつくと確かに定量数値はみんな素晴らしく当事者意識を持って、きちんと成長・進捗してくれているのですが、定量を除く5つの定性テーマについては、事業から離れた末永個人が勝手に旗を振って個別に活動している状況になっていました。

「なんか末永があれこれやってみたいだな〜、月末締め会で毎月進捗を話しているけど自分たちにはそんなに関係ないし、よくわからないな〜」みたいな印象でした。

しかし、定量数値ももちろんですが、5つの定性テーマもそれ相応に難しいテーマであり、末永1人がどんなに頑張っても達成・実現は不可能です。

マネージャー会・一枚岩プロジェクトを発足

そこで、2019年8月28日に、マネージャー横断の組織・会議体であるマネージャー会を発足し、マネージャーの視点・視座を引き上げ、徐々に全社視点を高めてもらい、チーム経営に転換していく事を取り組みました。

ただ、たくさんの書籍は読んでみるものの、会社員経験も短くマネジメント経験もない自分が、具体的にどのようにマネージャーを育成し、チーム経営体制を構築・運用していくべきかがわかりませんでした。

そこで2019年10月から、大手企業でマネージャー経営豊富で現在ベンチャー企業でCOOを行う友人に相談しお手伝いしてもらう事になりました。

彼のサポートもあって、2019年12月17日にマネージャー会での「一枚岩プロジェクト」がスタートしました。

これは、マネージャーがお互いに信頼し合い、事業部最適や個人最適ではなく、全社最適として、「チーム・アクシス」として共通の目的・目標・計画に対して一丸となって取り組むようになるためのプロジェクトです。

  • 2018年6月      3カ年(2018年8月〜2021年7月)経営計画発表 
  • 2019年8月28日      マネージャー会の発足
  • 2019年10月    マネジメント経験豊富な友人にマネージャー育成をサポートしてもらう
  • 2019年12月17日  「一枚岩プロジェクト」がスタート
  • 2020年3月18日   合宿の実施・コアメンバー会へ改名

そこでKTPを実施し、Tryで出てきた今後の課題をマネージャー合宿で話し合う事となりました。

その中の1つとしてマネジメント役割の曖昧さという課題があり、それを整理、言語化するために、今のアクシスにおいてはマネージャーという表現が不適切であると判断し、コアメンバー会と改名をしました。

詳しくは割愛させていただきますが、以下を定義としました。

■コアメンバー会の定義

  • 会社、事業、組織運営のいずれかにおいて、重要なミッション・責任を負い、権限を持つメンバーの集まり・会議体。
  • 事業部最適や個人視点ではなく、全社最適視点・視座と立ちふるまいが求められる。
  • アクシスのミッション・ビジョン・バリューを率先して推進・体現する役割・責任を持つ。
  • 全社メンバーの手本となり、全社のミッション・ビジョン・目標・戦略・戦術・メッセージを現場メンバーに自分なりに付加価値をつけた上で翻訳・説明する責任を持つ。

オーナー経営からチーム経営への転換

前置きが長くなりましたが、アクシスはこれからチーム経営に転換するべき時と感じています。

確かに短期視点や直近業績の成長という意味では、まだチーム経営など時期尚早でそこまで必要性がないのかもしれません。

むしろ今の規模やフェイズでは、短期で事業をグロースする上ではワンマン経営で末永1人が全て把握・意思決定をしていった方がスピードも早く、より精度高い確からしい意思決定ができると理解しています。

また、一枚岩に転換するプロセスにおいては、これまでは必要のなかった会議や手続きも増えたり、メンバー間でのコンフリクトやストレスも増えます。

しかし、多くのベンチャー企業をクライアントとして見てきた身としては、70名、100名のフェイズやさらなるその先の将来成長を見越した上で、先手を打つ事が大事と感じています。

もちろんこれまでのやり方ではなくなっていくので、変化に対して不安や反発も大いにあるでしょう。

それでも進化・脱皮していかなければ、3年先、5年先、10年先の未来の飛躍はありません。

事実、末永個人としても、工数が増えたり、これまでは直感で意思決定してこれた事も手続きや合意形成プロセスが増え、ストレスが増えています。

ベンチャーやオーナー経営ならではの意思決定スピードを、自ら阻害しているのでは?と不安になる瞬間もあります。

それでも、意思決定の機会こそが一番人が成長すると信じ、少し先の未来のためにやり抜いていきたいと思います。

※とは言え、もちろん有事などの緊急性高い事案や、会社にとって非常に重要度の高い意思決定については最終的な責任をとる末永がトップダウンで意思決定させてもらうという事はあらかじめ宣言させてもらっています。

成功は一日にしてならず

このような話をすると、既に成果が出ているように思われるかもしれませんが、実はまだ道半ばで取り組んでいる最中です。

その道は決して楽ではありませんし、離脱者も出てしまう可能性もあります。

しかし、やり抜く事で、数年後にあの時取り組んで良かったよね〜とお互いに笑いあえる自分たちになっているべく、変化と前進を続けていきます。

何事も、まずは、相手や環境ではなく自分を変革させる事から。

2冊の書籍の執筆・校閲

昨年10月からスタートした書籍(転職本とキャリア本)2冊の執筆ですが、土日や平日の夜を利用して執筆・校閲してきました。

思った以上に時間や工数がかかりますし、精神的にもしんどい作業です。

基本的に平日日中の時間は業務でパツパツなので、業務時間中はなかなか時間捻出ができないので、それ以外の時間でやるしかありません。

ようやく、1冊目の転職本は校了し、6月頃には発売ができるかと思います。

そして、もう1冊はGW明け締め切りに向けて、絶賛執筆中です・・(涙)

また、こちらでもお知らせさせてください(^o^)

再度の資金調達

2019年3月にも資金調達を行いましたが、今年1月からも追加の資金調達に動いていました。

2年程前から2020年頃に不況が来るであろう事を見越して、顧問としてCFOの方に入ってもらい、月次決算体制構築と資金調達を進めてきました。

当社は実質無借金ではありますが、有事に備え、また今後の拡大・成長を見越して追加での調達を実施しました。

1億以上の資金を借り入れし、不況への備えと将来への投資資金を得る事が予定通りできました。

ご協力いただきました皆様、ありがとうございました。

新規事業「マジキャリ」のリリース

2月に新規事業として、キャリア・転職に特化した有料パーソナルトレーニングサービス「マジキャリ」をリリースしました。

日経新聞でもリリースを出させていただきました。

詳しい背景や詳細については以下のnoteに記事を書きましたので是非ご覧ください。

・【前編】転職エージェントの僕が有料転職相談サービス「マジキャリ」を始めた理由

・【後編】転職エージェントの僕が有料転職相談サービス「マジキャリ」を始めた理由

お陰様で、サービスリリース後、特別なプロモーションをしていないにも関わらず、多数お問い合わせをいただけています。

そして、なんと先日3年前に末永が面談した事があり、その際は既に他社経由で内定を得ていたためサポートスタートとならなかった方が、それ以来LINEやyoutubeをチェックしてくださっており、長期コースを申し込んでくださいました。

とっても嬉しいです(^o^)

20新卒の入社・研修

4月1日に20年度の新卒を3名が入社しました。

2人は2年間の長期インターン後の入社ですし、1人も内定後に約1年間毎月1週間はインターンとして勤務してもらっていたので、初ういしいという感じではないかもしれませんが、社会人として気持ちを新たに頑張ってもらいたいです。

3人とも大手企業の内定を辞退し、自らの決断を自分で正解にするんだという意思を持って臨んでくれました。

彼らの決断に対して、きちんと将来で報いたいです。

残念ながらコロナの影響で借りていた表参道の豪華な会場はキャンセル、リアル入社式は延期となりましたが、現状が落ち着いたら必ず実施したいと思います。

コロナによるリモートワークの導入

弊社では、コロナの影響により、3月中旬から全社フルリモートを導入しました。

アクシスはカルチャーを非常に重視し、中途やインターン生など多くの未経験者を積極的に採用し育成する事を大事にしてきたため、基本リモートワークを推奨してきませんでした。

今回を機会に初めて全社リモートを導入する事になり、今の所は思ったよりも大きな問題もなく、みんな生産性を落とさずに頑張ってくれていると感じています。

もちろんリアルの場を共有する事と比べるとどうしてもプロセスを把握しにくく、より成果での評価の割合が大きくなっていく可能性や流れはあるかもしれません。

今後リモートワークが長引き常態化していく中で、個々人やチームにおいても課題やトラブルも一定出てくると思います。

それでも、リモートワークという機会に対しても、生産性を高め、筋肉質になっていくチャンスや過程であると前向きにとらえて、進化を続けていきたいです。

そして、リモートワークの中でも、これまで以上にカルチャーを育み、浸透させていくような取り組みも積極的に増やしていきたいと思います。

アクシスの未来について

コロナの影響によるリモートやオンライン化の流れであったり、これから本格化していく不況に対して、アクシスとしてどんな未来を描いて進んでいくのかについても考えています。

ポストコロナについて

Afterコロナ、Withコロナなど色々なキーワードが語られています。

もちろんコロナに限らず、社会情勢や時代の変化に合わせて、むしろ会社としては先手を打って変化や進化し続ける事は前提で考えていく必要があるでしょう。

しかし、僕たちはあくまで目的と手段は分けて考えていきたいと考えています。

つまり、手段は外部環境の変化で常に柔軟に最適化していくべきですが、それは僕たちの目的ではないのです。

僕たちのミッションは、

「ヒトとITのチカラで、働くすべての人を幸せにする」

です。

働く人がいなくならない限りは、そのミッションや目的が変わる事はありません。

「ヒト」と「IT」のチカラというのは、「アナログ」と「デジタル/テクノロジー」と言い換える事もできるし、「感情」と「仕組み」と言い換える事もできます。

この目的を追求する中で、常に世の中の流れや手段には柔軟であり、最適化を追求していきたいです。

逆に言えば、それだけとも言えます。

波乗りゲームをしたり、勝ち馬に乗る事が会社の目的ではないのです。

ここを混同したり、履き違えずに、粛々とコトに向かっていきたいと思います。

今後の不況について

そもそも創業時は震災直後で不況でしたし(末永個人の新卒時はリーマンショックでした)、それを前提に不況に有利なビジネスモデルや事業展開、組織設計を考えてきましたし、2年前からきちんと守りの対策・準備もしてきています。

過剰に怖がる必要はありません。

手段に柔軟でさえあれば、顧客価値をこれまで通り徹底して追求・最適化してさえいければ、大丈夫です。

3カ年経営計画について

もちろん当初の目標や計画から一定ビハインドするリスクはあります。

しかし、実は2018年の6月時点に立てた3カ年経営計画は、2年目の終わりをあと3ヶ月残すところで、割と進捗しており達成や実現もそこまで無理無茶ではなくなってきています。

つまり、このタイミングで既にさらなる3カ年、5カ年を新たに掲げる必要性が出てきています。

それは僕の宿題です。

長期戦略について

上記のこれからの3カ年計画を考える上で、改めて長期戦略を考え、具現化しておく必要があります。

もちろん既に色々と考えはありますが、これも僕の宿題です。

しかし、せっかくだからコアメンバー会や社内のメンバーと一緒に相談・議論していきたいと思っています。

1人で考えなければいけなかった4~5年前の自分と比べればとても前進、進化できている。

ありがたい。

未来は常にとても明るい。

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